ジョイスティックを改造してみる
先日、というか大震災の直前の2010年度の決算セールで、ようやくXbox360の黒い奴を買いました。
箱○は優秀です。少なくともゲーム機としての性能はPS3よりは確実に上です。その上で昔のソフトは投げ売り状態で、縦シュー以外の中古ゲームは1000円500円で買えます。ゲームを安く遊びたい向きのヒトは買わない理由がありません。っていうか買え。買ってください。
2012年の現在では、北米はともかく日本ではPS3が生き残り、箱○用の新作ゲームはPS3でも同じものが出る奴だけになってしまい、箱○は終わってしまった感があります。しかし、PS3も出すソフトが開発費をペイするだけのヒットを飛ばしているとはいえないですし、グループ全体では沈没しそうな塩梅です。
と、話が脱線したので元にもどします。なんとか箱○を購入したわけで、その次に必要になるのはやっぱりスティックです。
箱でスティックで格闘といったらDOAです。そうです誰がなんと言おうとDOAです。ムサイオッサンと太ももが怖い春麗とキャミィのいるSF4ではなく、ヒラヒラ揺れる衣装がステキな霞とレイファンのいるDOAです。丹下じゃなく法ちゃんになって若干納得いかなくても、ほっちゃんがサブでいるからDOAはまだ死んでいません。なんか坂本真綾も参戦してきたし。それに安いし。やるしかないのです。
ということで、安価で尚且つ出来の良いスティックを探してみたところ、やっぱりHORIのFS系の一択になってしまいます。FS-VXは新品で\6000程度です。RAPやMAD-CATZの奴は2万行きそうな勢いです。
そんな金はないし、自力でセイミツパーツのスティックを組み上げることも覚えたわけで、パッドから線を引っ張ってRAVFに内蔵しようかとも思ったのですが、震災直後でガソリン買うだけでも2時間とか苦労してたのに、そんな遊びで、いろいろなところからさまざま通販で買って何度も配達させてていいのだろうかと、なんとなくやる気が沸かない。
そんな中ヤフオクで適当に検索してみたところ、Aボタンに不良を抱えたファイティングスティックのジャンク品が三種まとめて出品されていました。FS-EX2とFS-VXにワイヤレスFSです。
スティック3つもいらないし、全部ホリボタンのスティックなのでどうしようかと迷いましたが、天板がプラスチックになった新作筐体のFS-VXに興味があったこともあり、もう買ってしまうことにしました。
FS-VXはケースや天板がオールプラスチックなのに頑丈で、尚且つ基板がRAP-VXと同じモノをつかってるとのことで、使ってみて不満がなければRAVFの次の改造用ターゲットとしてはこれがいいかもしれないと思ったことも落札を後押ししました。
ボタンが壊れていたら最悪リーマで穴広げて、手持ちの予備のセイミツのボタン突っ込めばいいだけです。色が違ってても気にしない。ということで落札し分解してみたところ、すべてボタンの中のスイッチの破損でした。単に交換すりゃいいだけです。ということで、修理しました。
裏蓋を外し、基板からボタンを取り外す。無鉛はんだなので、いきなり取り外そうとはせず有鉛ハンダをタップリ足してから取り外します。
ボタンの取付部。旧来のホリボタンに見られた突起がありません。
分解してみると、Bボタンのスイッチは裏蓋が外れて床が抜けてるような状態でした。Aボタンのスイッチは接触が悪い状態でした。
当初は、不具合のあるスイッチのみ交換する予定でした。写真の黄色のボタンは鉄拳TAGスティックのスタートボタンです。
ボタンを丁寧に分解し、耐水ペーパーでバリ取りをしました。また終わった後水洗いしました。
スイッチは押し返しの強い準に並べ、使用頻度の高いボタン順に組み込んでいきます。
スイッチを嵌めたところ。写真ではホリスイッチが嵌ったモノが写っていますが、このあと思いなおしてMM9に交換しました。
鉄拳TAGスティックのボタン。MM9の裏には東海通信工業の<TK>マークがあります。まったく同じ形状なのでこれに総交換します。
ハンダ付けをしました。力がかかる箇所なので、富士山の形状になるようにハンダをタップリと盛ります。
完成しました!!写真を撮り忘れましたが、上部のサブボタンの部分も分解して水洗いできる箇所はすべて洗ってあります。
おまけ1。FS-EX2の中身です。よく使う左側2ボタンがメイン基板に直接とりついています。破損しやすいボタンがスルーホールの両面基板についていて交換しにくい構造です。ハンダは無鉛はんだでした。
おまけ2。ワイヤレスFSの中身です。ボタンを叩いた時に無鉛はんだにクラックが入らないように、スイッチの取付部の周りに切れ目を入れることで、力を逃がすような工夫がわかります。
完成しました!!
結局、修理作業は、ボタンのスイッチを交換するのと、ボタンボディのバリ取り水洗いだけで完了しました。
スイッチはすべてHORI製スイッチでしたが、FS-VXだけはセイミツのPS-15でも利用されている東海通信工業のMM9に変更したので、押し心地が柔らかくなり使いやすくなったように思います。同じ形状でもパネレートの違いが結構重要なのだと認識しました。
他に、バリ取りを行ったり、ボタントップにスイッチをはめるときも相当気をつけて斜めにならないように入れたり、前オーナーがなんか喰いながら使ったのでしょうか?食べ物くさいベタつきがあったので水洗いもしたわけで、手元に届いたときよりは引っ掛かりなどもなくなりスムースになってると思います。
使ってみた感覚ですが、FS-EX2は、PS2用のいつものHORIスティックの感じなのは相変わらずです。ワイヤレスFSは、コンパクトで軽すぎる割にボタンやレバーの押し返しが強くて、使ってるうち余計な力が入りやすくズレてくるから使いづらい気がします。FS-VXは、より低くなったのと天板の面積が増したせいでしょうか?安定感が良くなっています。ケースの形状が変わったせいかへたってるせいかレバーもよかったです。正直RAPに買い換えたり、スティック交換改造をしたくなるような駄目な感触はないです。全体的にまとまっててよくできてます。
しかし、修理が終わったFS-VXで箱○DOA4でウハウハしようといざプレイしたら、箱版DOA2UやDC版DOA2より面白くないというか、なんか違う感が凄い。
当初かろうじて残っていた和のワビサビというかオキテというか、日本人キャラとしてここだけは譲れないだろ的なモノがほぼ完全にフッ飛んでしまっていて、ラスベガス的なショービジネス風味でガンガン見せつけて『どうよ!?』的な方向性のハリウッドスターが演じる日本人みたいなのに変化していったことに激しい目眩を覚えます。
でもってFS-VXは、旋光の輪舞の民警姉妹(ん?)でいっけー!ねぇーちゃん!!な感じで、その大半を使われることになります。